開催日:2月25日〜3月11日
会場:各所
アクションの内容
アクションはそもそも「ヒゲとは自由の象徴である」という考えが発端になっています。
2月25日〜3月10日までの間、断続的にアクションを行なおうと思います。
■動機、意図、目的
ヒゲには男性特有である(女性は生やしづらい)、現代では勤め人は生やしづらい、という不自由さがある。私はそれを根拠に「ヒゲは自由の象徴である」とする。女性である私がヒゲをつけることによって「私自身が自由になりたい」「(私も人々にとっても)既成概念をとびこえるきっかけにしたい」という動機と意図を形にしたいと思う。
■アクション詳細
0・専用サイトを開き、動機などを記述する
1・ヒゲをつける
2・「自由」を想起させる場所へ出向く
3・出向いた先で観光客に記念写真を撮ってもらう
4・1〜3を各所で行ない、写真をサイトへUPしていく
■アクションのガイドライン
・ヒゲ:本人がリラックスできる形や量で構わない。ただし、写真に写る程度のものが望ましい。
・服装:普段着で行なう。ただし、男装にならないように留意する。
・被写体:場所がわかるようものを背景に一人で写る。
・撮影者:特にきまりは無いが、アクションい居合わせたという点において、その場にいる人にお願いするのが好ましい。
■ウェブサイト
「ひげをつける」
https://wearing-hige.tumblr.com
アクションに至るまでのアクション
以下、アクションまでに考えたことややったことを、書きたしています。
■アクションプラン検討
発表
「ヒゲをつけて、まちなかを歩く」という内容にした。
再検討
そもそも「ヒゲをつける」という種は持っていて、それを出発点にプランを考えたので、ヒゲを自分がつけることに社会的な意味付けをして良いのか、迷い始める。
https://docs.google.com/document/d/144HZc3qiOizdxwIAbaGtJJJOl6zwk8Qy3e_6z4IhJFA/edit?usp=sharing
スカイプ面談
「やらない理由を探してきてる」という言葉にハッとする。
2月のリライトコミッティー
活動後、意図がわかるよりも、視覚的に情報が伝わるものの方が良いかもしれないと思う。
朝からあごひげをつけて参加。あまりに自然なヒゲだと気軽に話せない、あごひげとくちひげをつけては、ヒゲをつけて脱毛サロンへ行っては、と話す。
■実践
その1
イベントっぽくしてしまえばはずみもつくだろう、とちょうど壊れたテレビを電器店に持ち込む用事があったので友人についてきてもらい、市販の付け髭をつけて目的地へ。
その2
平日夜、火曜日〜金曜日、最寄り駅から自宅までヒゲをつけて歩く。夜遅いため、みんな家路を急いでいて誰にも気づかれない。すれ違う人も視線が下に落ちていて、こっちを見ない。
その3
2月のコミッティー活動場所へ移動中に、ヒゲをマフラーに隠したり見せたり。途中の駅で男性に3秒ほど凝視され、私のほうが反応に困る。
■制作
その1
市販のつけヒゲと、自分で育てた(作った)ヒゲではつけたときの気持ちにちがいがあるのか、が気になる。
髪の長さをキープするため、ツーブロックで一部だけ刈り上げることを思いつく。髪ゲット。
肩より長いくらいの髪にはあごヒゲがバランスよく、それをメインにアレンジしてくと良い、というアドバイスを得る。
その2
髪の毛を針に通して、不織布に縫い付ける。バランスが難しい。
その3
市販のつけヒゲにならい、ネットに自毛をくくりつけていく。一日がかりでボサボサの口ひげ完成。
■ヒゲについての雑記
・ヒゲをつけている状態自体が、他人から見てデリケートな問題だと思われる。ヒゲをつけてズボンを履くと一瞬男性に見られる、などバイアスがかかっているアイテム。日本人は盗み見る、外国人は凝視する、という人が多い。女子高生は例外として凝視&ショックな顔をされた。
・口ひげは息が結露する。付け髭の場合は剥がれやすく、痒くなりやすい。
・ヒゲの生えた女性の登場する映画「グレイテスト・ショーマン」を見てきた、女性のヒゲはモサモサなのに脇毛がツルツルなことに違和感を覚えた。なぜヒゲの女性を目立たせていたのか。ヒゲといえば、男性でも、特定の部位に生えない人もいる。一番身近ながら一番珍しかったというのが、その理由なのかもしれない。男女限らずヒゲが開かれたファッションになっても良いのでは、と思った。※でも口ひげのつけ心地はあまり良くない、というのが本音。
・ヒゲをつけて自由を感じられたか、自由になれたかというとそうでもなかった。
■その他
・「自由を想起させる」というテーマでスポットを選んできたが、そもそも「自由」という概念自体が文脈のなかで生まれるものなので、イメージさせるのが難しい。
アクションの実施報告、感想
3月17日(土)、これまでに行ったアクションについて報告をした。持ち時間は15分。この間に、成果(?)報告と質疑応答を行う。私は、アクションの内容と決めごとを話し、開設したウェブサイトを見せながら、ひげをつけて体験したことや感じたことを発表した。
※再掲:開設したウェブサイト
「ひげをつける」
https://wearing-hige.tumblr.com
発表して質疑応答とアドバイスをいただいて、改めて思ったことがある。それは、もしかして私がヒゲをつけたのは、「自由になりたかった」のさらに奥に、性別を超え(というと語弊があるかもしれないけれど)、ただひとりの人間として認識されたい欲があったからではないか、ということ(まだ整理できていないのでここでひとまずストップ)。そして、ヒゲに「慣れると違和感というより可愛い」といわれたこと(これはずいぶん嬉しかった)。女性がヒゲをつけること自体がやっぱりデリケートだということ。
なので、これからはヒゲをファッションアイテムのひとつとして扱ってみようと思う。ヒゲ仲間も見つけたことだし。