リライトプロジェクトは、昨年度に続き「社会彫刻家」の輩出を目的とした少人数制の市民大学Relight Committeeの受講生を募集いたします。
リライトプロジェクトでは、ヨーゼフ・ボイスが提唱した「社会彫刻」(※)の概念をベースに、「アートが持つ創造性や想像力を用いて、自らの生活や仕事に新たな価値をつくり続け、行動する人」を社会彫刻家と定義し、様々な領域において社会彫刻家が増えることで、社会はより豊潤な場所になっていくと考えています。
Relight Committeeが一番大切にしていることは、「誰しもが社会を変えるために働ける、動ける」です。自立(independence)し、自律(autonomy)もすることで、主体的(pro-active)な行動をすることは、社会彫刻家としての大切な資質です。また、常に社会を見渡しながら、自らの視座で創意工夫をした行動を促す判断作業の連続でもあります。
Relight Committeeは、以下の3つの学びを軸とし授業を展開します。
1.「学習」
アートと社会について、国内外の具体的な事例を活用し、従来の定義や枠組みを超えた対話・ディスカッションを行う。また、さまざまな実践を行っている社会彫刻家のレクチャーを通して学ぶ。
2.「実験」
「関係性」や「協働」について、現代アート、特にパフォーマンスアートの実験的な体験から学ぶ。
3.「実践」
Relight Daysの理念をもとに、参加者個人が「アクション」を企画し、実践する。
これらの多角的な視座を共有することで、実践的な力を身につけ、アートの持つ可能性を知り、自らの領域を切り開く力を育む人を増やしていきます。
※参考リンク
社会彫刻とは(artscape/Artswords)
Relight Committee2016活動記録 (ネットTAM連載・全9回)
連載第9回「私は社会彫刻家である。」Relight Committeeを振り返ってでは、昨年度の受講生による「社会彫刻家」の定義や活動の振り返りが書かれていますので、是非ご覧ください。
●Relight Committee募集概要
募集人数:10名 ※応募内容および面接により選考します。
対象
・アートと社会の関係に関心がある人
・アート的な視点を身に付け、新たな気付きを得たい人
・ここでの学びを自らの日常生活や仕事に活かしたい人
・アートプロジェクトに興味がある人
●学びの特徴
・個人の領域を開くためのプログラム構成
・国内外の事例、情報をもとに、アート的思考を育成
・専門性の異なる受講者と共に問題意識を共有し、アートを超越した議論を展開
・参加者に合わせたプログラムのカスタマイズ
・実際のプロジェクト(Relight Days)を題材にした参加型の学び
・様々な専門性を持つ多彩な講師陣がゲストとして登壇
●応募資格: 年齢・活動経歴不問
活動日(各回とも土曜日10:00~16:00開催)
2017年 7/29, 8/26, 9/16, 10/14, 11/18, 12/16
2018年 1/20, 2/17, 3/11~13, 3/17
活動場所:ROOM302(アーツ千代田3331)、港区六本木周辺など
※開催日時、活動場所および内容は変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
●受講料 :一般:50,000円(税込) 25歳以下:38,000円(税込) 前年度以前の受講生:40,000円(税込)
受講申込み
受講申し込みは6月25日(日)を持ちまして終了いたしました。 |
●開講までのスケジュール
5月19日(金)- 6月25日(日) Relight Committee募集期間
6月28日(水)- 7月2日(日) 受講希望者面接
7月8日(土) 受講者決定通知
7月29日(土) 第1回Relight Committee開講
●主催:東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、特定非営利活動法人インビジブル
●お問い合わせ
特定非営利活動法人インビジブル内
リライトプロジェクト運営事務局:info@invisible.tokyo
Relight Committee募集説明会
Relight Committeeに参加を検討されている方、または活動内容について詳しく聞きたいという方を対象にした募集説明会を下記の日程で開催します。 ■会場:特定非営利活動法人インビジブルオフィス ■申込方法: |
●ファシリテーター
菊池宏子
NPO法人インビジブル クリエイティブ・ディレクター/アーティスト
東京生まれ。ボストン大学芸術学部彫刻科卒、米国タフツ大学大学院博士前期課程修了。米国在住20年を経て、2011年、東日本大震災を機に東京に戻り現在に至る。在学中よりフルクサスやハプニングなどの前衛芸術・パフォーマンスアート、社会彫刻的観念、またアートとフェミニズム、多文化共生マイノリティアートとアクティビズムなど、アートの社会における役割やアートと日常・社会との関係について研究・実践を続けている。MITリストビジュアルアーツセンター、ボストン美術館、あいちトリエンナーレ2013、森美術館など含む、美術館・文化施設、まちづくりNPO、アートプロジェクトにて、エデュケーション活動、ワークショップ開発・リーダーシップ/ボランティア育成など含むコミュニティ・エンゲージメント戦略・開発に従事。また、リライトプロジェクト(2015~, 東京)、天昌堂プロジェクト(2016~, 新潟県)、苦瓜推進協議会:The National Bitter Melon Council (2004~, アメリカ)、 寶藏巖農園肖像画計画(2003-2004, 台湾)などを含む、アート・文化の役割・機能を生かした地域再生事業に多岐にわたり多数携さわってきている。その他武蔵野美術大学、立教大学兼任講師、一般財団法人World In Asia、NPO法人アート&ソサエティ研究センター理事なども務めている。
林曉甫
NPO法人インビジブル マネージング・ディレクター
立命館アジア太平洋大学アジア太平洋マネジメント学部卒業。卒業後、NPO法人BEPPU PROJECTにて公共空間や商業施設などを利用したアートプロジェクトの企画運営を行い、文化芸術を通じた地域活性化や観光振興に携わる。2013年に独立し、2015年にNPO inVisibleを設立し現職。別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界2012」事務局長(2012, 別府)、鳥取藝住祭総合ディレクター(2014,2015, 鳥取)六本木アートナイトプログラムディレクター(2014〜 東京), 女子美術大学非常勤講師(2016)
江口晋太朗
NPO法人インビジブル コミュニケーション・ディレクター/編集者
1984年生まれ。福岡県出身。編集者、ジャーナリスト。TOKYObeta Ltd.代表取締役。情報社会の未来やソーシャルイノベーション、参加型市民社会のあり方などをテーマに、領域を越境した企画制作やプロデュース活動、リサーチ、メディア運営を行う。コミュニティデザインマガジン「マチノコト」を運営するNPO法人スタンバイ理事、アートプロジェクトを推進するNPO法人inVisible理事、インディーズ作家を支援するNPO法人日本独立作家同盟理事などを務める。ネット選挙解禁に向けて活動したOne Voice Campaign発起人。Open Knowledge Foundation Japan、Code for Japanのメンバーとしてオープンガバメントを推進する活動も行う。著書に『ICTことば辞典』(三省堂)『パブリックシフト ネット選挙から始まる「私たち」の政治』(ミニッツブック)など。
●リライトプロジェクトとは
2015年にスタートしたリライトプロジェクトは、未来の生き方や人間のあり方を考えるプラットフォームを目指すアートプロジェクトです。現在は、東日本大震災を経て生きる私たち一人ひとりの心に問いと気付きを生み出すシンボルとして、東京・六本木にあるパブリックアート『Counter Void』を毎年3月11日〜13日の3日間限定で再点灯するRelight Daysの開催と、アーティストのヨーゼフ・ボイスが提唱した「社会彫刻」の概念をベースに「アートが持つ創造性や想像力を用いて、自らの生活や仕事に新たな価値をつくり続け、行動する人」を「社会彫刻家」と定義し、社会彫刻家の育成を行う市民大学Relight Committeeの運営に取り組んでいます。